学童保育が民間になると何が起こるのか 学習と連帯のつどい (9月6日奈良自治労連 主催)

投稿者: | 2020年9月17日

民営化すれば企業の利益優先になる~サービス・質は低下、労働者切り捨てに~

学童保育 学習と連帯のつどい

大和高田市では、この6月の議会で、来年4月からの学童保育の民間委託が決定されました。
 自治労連高田学童保育指導員労働組合は「学童保育の充実は直営でこそ実現する」と民間委託に反対してきました。しかし、議会で議決されたことから、今後どう対応すればいいのかを考えるため、守口市学童保育指導員(不当にも雇止めされ、早期職場復帰を求めて係争中)を招いて、9月6日「学童保育が民間になると何が起こるのか 学習と連帯のつどい」を開催しました。

「民間委託しても何も変わらない」「今までと同じ」「雇用は守る」は、ウソ

 守口市の学童保育事業は、50年以上にわたって公設公営で実施されており、そこで働く指導員は、守口市の非常勤嘱託職員であるものの、労使合意により雇止めを行わないこととし、定年までの任用が行われてきました。しかし、2016年末に学童保育の民間委託案が出され(守口市長は大阪維新の会)、指導員組合、保護者の反対運動にもかかわらず、2019年4月(株)共立メンテナンスに業務委託されて民営化されました。
民営化にあたって、守口市は、実施者は守口市、学童保育の内容を維持し、指導員の雇用継続を維持することなどを表明していました。(株)共立メンテナンスも「現在の指導員の希望者の全員雇用、現給保障」を提案していました。
 しかし民営化されると、
・守口市の全学童で行っていた「わんぱくオリンピック」「学童まつり」への制限、内容への介入
・団体交渉をしないことから、府労働委員会から団体交渉応諾とポストノーティスを行う救済命令が出された。
・2020年3月31日、13名(組合委員長、副委員長、書記長、書記次長、執行委員等)の雇止めを行った。
そして現在、
・大量雇止めにより、大幅な配置転換、無資格・未経験者の補充
・なんでも禁止。子どもは楽しくない。辞める子が増えている。(子どもが減れば、人件費が減り会社は儲かる。)
・保護者会活動の制限、保護者会組織の弱体化へ
・会社の言うとおりなんでもハイハイと聞く指導員優遇、指導員の分断、組合脱退工作も

組合員として闘っていくことが自分を守ること

・組合員として闘っていくことが自分を守ることだと実感、反省している。委託されて民営化される前でも、どんどん組合として声を出すべきだ。
・業務委託プロポーザルの仕様書を熟読すべき。
・業務委託費が安いとは限らない。直営時よりも高くなっている事例も多い。
・保護者、市民に訴えて闘うことが大切。

最後に、保護者が子どもたちを安心して通わせることができ、何より子どもたちが楽しく通い続けられ、いきいきと育ち合える「学童保育」をとり戻すために頑張ると話されました。

自治労連高田学童保育指導員労働組合は,2003年から数年間、「雇止め解雇反対」の大闘争を指導員、保護者、市民ともに闘ってきた歴史があります。今回の危機も指導員、保護者、市民の連帯で乗り切れるよう応援しようではありませんか。

雇止めされた守口市学童保育指導員の早期職場復帰、守口指導員労働組合を支援してください。     (城)