地町村合併の住民投票から20年、山添村の自立を考える「つどい」開催

投稿者: | 2023年12月18日

山添村村議 奥谷 和夫

市町村合併の住民投票から20年、奈良県山添村で11月23日、ユニークな「つどい」が開かれました。

20年前、市町村合併をすすめる中心となった現職村議。それに反対し「自立のむらづくり」を掲げた現職村議2人、そして新人議員2人、会わせて5人が、山添村の自立を考える「つどい」を計画しました。当日は村内外から60人を超える参加者を迎え、野村栄作村長の来賓あいさつ。続いて京都橘大学の岡田知弘教授による「小さいからこそ輝く自治体」をテーマに講演。第二部として、4人の現職村議を交えたパネルディスカッションが行われました。 このパネルディスカッションの冒頭、「山添村の自立のむらづくり20年の歩み」と題して、奥谷がパワーポイントで報告させていただいた部分の概要について報告します。

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報告する奥谷和夫村議

奈良県下では、市町村合併をしない市町村が多く残ったため「奈良モデル」として県主導で、後期高齢者医療、消防、ごみ、国保などを広域行政で補完する動きが強まり、各市町村の自治権が奪われていくという問題が起きています。また国保などは、山添村では県の平均に合わせるように6年間、毎年1人当たり3000円の引き上げが進められてきました。県一本化により住民負担が大幅に増えるという問題も起こっています。

 山添村は、奈良県の北東部、三重県との県境の人口3000人の村です。面積は66平方キロメートル。鉄道が通っていない、コンビニがない。信号が一つだけの「何もない村」です。日本創生会議からは、消滅可能自治体と言われる村の一つです。

 この村で市町村合併の住民投票が行われたのが2003年。奈良市との合併を進める強力な住民運動がありました。しかし住民投票の結果は、「合併協議する」1543票、「しない」1963票となり、住民は合併しないで「自立のむらづくり」を選択しました。翌年の村長選挙でも「合併しないで自立のむらづくり」を公約に掲げた村長が当選しました。
 村が最初始めたのが「行財政改革」です。村長の給与2割カット、村議定数を14人から10人に。議員報酬1割カットなどにとりくみました。その後小学校や保育園の統廃合をすすめました。一方、2006年に放課後児童クラブ(学童保育)を実施。2011年には三重県名張市に向けての東豊コミュニティバスの運行を始めました。
2017年には耐震を備えた役場の新庁舎が完成。こういう事業をすすめながら村財政の健全化をはかってきました。2022年の経常収支比率は奈良県3位の79.0%、2003年当時54億円あった起債残高は、22億円まで減っています。

 山添村は、保健、福祉、医療がすばらしいと当時の知事から評価をされ、予防、早期発見、早期治療をすすめ、医療費を低く抑えてきました。一方で乳幼児医療費無料化に熱心に取り組み、今では20歳までの医療費無料化を実現しています。
 教育や保育の分野では、普通教室へのエアコン設置やトイレの様式化にいち早く取り組んでいます。トイレは、トイレの雑誌で紹介されるほどの綺麗さ。トイレで会議や食事もできそうです。学校や保育園の給食費は昨年から無料となっています。

少子高齢化が進む村では、いま保育園の統合がすすめられ、「村立認定こども園」が来年4月からオープンします。 村では本州で唯一の村立高校、山添村立奈良県立山辺高等学校山添分校をどうするかという問題が持ち上がっています。 村の中央部で建設が計画されているメガソーラーの開発計画は、水源枯渇や汚染の恐れがあり、住民の粘り強い反対運動が広がっています。

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