会員 田中義夫

石川県輪島市の災害ボランティアに参加しました。
今年元日に起きた能登半島地震(震度7超)、そこからの復興もままならないこの地方に、9月21日からの未曾有の豪雨によって大災害が襲いました。二重の災害で困り果てた現地の様子を報じるニュースを見て、行こうと思いました。 金沢駅から早朝にボランティアバスが出ており、私は10月5日の輪島市へのボランティアバスに登録できたので、前日から金沢入りしてバスに乗りました。2時間半ほどかけて輪島市役所の近くにあるショッピングセンターの大きな駐車場に到着しました。そこがボランティアの拠点となっていて、すでに大勢の人が集まっていました。 輪島市社会福祉協議会の人から活動について、「私たちは『輪島市災害たすけあいセンター』として、被災者の困りごと(ニーズ)とボランティアをマッチングさせて被災者の生活再建を支援しています。本日の活動もその一環です。」と説明がありました。 早速、7~8名ずつグループ分けが行われ、スコップやバケツ、土嚢袋、一輪車などの道具が渡され、車や徒歩でそれぞれ指示された現場に出発しました。

私たちが向かったのは輪島市の中心市街地の個人宅です。この地域は9月21日の大雨によって輪島市の中心を流れる河川が氾濫して広範囲に床上浸水被害が起こり、そのお宅も床上30センチほど浸水したとのことでした。依頼作業は、床板を引きはがして、床下の泥を掻き出し、床下の柱の泥等をふき取って、床張り工事ができる状態に戻すことで、すでに作業は前日までに進められており、我々はそれを引き継ぎ、作業を完了させることを目標としました。

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住人女性によると、周辺住宅の地震被害は大きく、ここの家は修理して使えると診断されたが、隣の家が倒壊してここの家屋にもたれかかる状態であり、8月にようやく隣家の解体撤去が終わり、いよいよ自宅の工事に入ろうとした矢先の水害であり、精神的ダメージは大きいとのことでした。その方は看護師をされており、平日は病院の外来勤務で忙しく、土日の休みにこうして自宅の片づけをされているとのこと。職場の仲間もそれぞれ同じような状況で頑張っているそうで、みんなに支えてもらっているということが励みになると話されていました。
私たち8人の支援隊は、9時半から14時過ぎまでに、1階の台所、トイレを除く床下の作業を終え、廃材撤去、側溝の掃除など含めて作業を終了しました。参加したボランティアの中には、東京から夜行バスできた大学生や神戸から車で早朝深夜に走ってきた男性、同じ輪島市内の他地域から来た男性などもいて、それぞれの思いで参加されていることを実感しました。
昼休憩の時に周辺の状況を見て回って感じたのは、地震による建物被害が想像以上に大きいということ。既に解体され更地になったところもあるが、「危険」「立ち合い済」の張り紙のある解体を待っている空き家が手つかずに立ち並んでいました。ここの人たちは、自宅の解体が済まなければ現地に戻ることすらできず、生活再建はままならないのです。遅々として進んでいない現地の状況に唖然とするばかりでした。


石川県の公表データによると、公費解体申請数が県内で26,774棟、着手数8,721棟、解体完了数2,722棟(11%)とある(8月19日現在)。県では申請数はさらに増え32,410棟を見込んでおり、計画では全体目標を令和6年12月末までに解体率38%、来年10月末までに完了させるとしています。地震発生から1年後の今年12月末で6割強の家屋の解体が済んでいないという見通しなのです。余りにも遅すぎます。しかも、今回の豪雨被害で復興計画はさらに後ろ倒しになることは明らかです。1棟の解体には10日ほどかかるといいますが、復興のスピードを更に引き上げるためには、想定されている計画の数倍規模の取り組み(解体業者の集中支援、災害廃棄物処理体制など)が求められているのではないでしょうか。それこそ五輪や万博といった国家的事業並みに(それ以上に!)。奇しくも同じ日に石破さんが輪島へ視察に訪れたとの報道がありましたが、残念ながらそこからのメッセージは何も伝わってきていません。
復興支援活動への引き続く支援と協力を全国から!
最後に、輪島市災害ボランティア活動支援金について記しておきます。被災者支援のために全国からのボランティアの受け入れ、救援物資の調達など被災地の支援活動に取り組んでいる人たちは「輪島市社会福祉協議会」として活動に取り組まれています。この日、全体に指示を出していた青年は、自身の自宅や車が災害にあって自宅も大変なのだけれども・・と言いながら、「輪島の人々は同じような困難を抱えながら前を向こうと頑張っている。地震の規模が余りにも大きく被害も余りにも大きかったので、圧倒的に支援が足りていない。未だ戻って来られない人々も多く、復興にはおそらく長い時間がかかると思う。是非、活動支援金への協力を全国から寄せてほしい」と呼び掛けていました。
「義援金」は、被災者に見舞金として支給されるもので、支援団体等には回ってこない。一方、「活動支援金」は、支援団体の支援活動の資金にあてられるものだと。窓口は輪島市社会福祉協議会。できる限りの支援を呼びかけたいと思います。
輪島市災害ボランティア活動支援金については
「輪島市社会福祉協議会 (HP: http://www.washakyo.com)」から申し込んで下さい。 電話0768-22-2219